魔法について

 魔法はカンナビ民が生まれつき持つ才能であり、世界に存在するエネルギー的なものを原動力に発動するものではなく、自分自身の魔力に一切を依存しています。

 魔力とは魂からくるものであり、ゆえに魔法に固有色が発現する場合はそれが魂の主色、とされます。さらに属性は遺伝ではなく、魂のあり方に依存するとされます。


 魔法は自分か、自分が接している範囲を起点に発動されます(射程範囲外、または自然そのものを起点にした魔法を使うことはできません。自然そのものを起点にするものは魔術と呼ばれます)

 魔力量が増えるほど発動できる範囲(射程)、威力、持続力などが大きく長くなります。


◇魔力量について

魔力量小→射程範囲は半径1〜2.5メートルくらい。他人を傷つける威力はがんばらないと出せない。休憩なしで中規模の魔法を継続できるのはだいたい6時間。しっかり休んで全回復するにはおおまかに3時間必要。


中→射程範囲は半径3〜6メートルくらい。他人を傷つける威力も出せる。おおまかに休憩なしで12時間。全回復には6時間。


大→射程範囲は半径10メートルくらい。他人を殺害できる威力が容易に出せる。おおまかに休憩なしで24時間。全回復には12時間。


 ※回復速度は本人の体調、周囲の状況、魔法体力(魔法の行使によって鍛えられる魔法的な体力)により変動します。


◇属性について

 属性:地→魔力を含んだ土や岩(特定の作物が育ちやすい土、陶製に適した土など)の作成、または自然のものでも触れることにより土を動かしたり隆起させたり。応用で、根を張った樹木の形を変えることもできる。(ミョウジ式住宅はこれによって作られる)


 属性:水→水を出す、その水を制御する。この水は魔力水になる(他者の魔力などを微回復させる)。自然にある河川や普通の水の制御はできないが、水面に手や足など体の一部分を触れれば部分的に制御ができる(動かす、温めるなど。冷やすことはできない)


 属性:火→火を熾す。これは魔力を含んだ炎であり、何もなくとも(魔力が続く限り)燃やし続けることができる。強さの制御もできるため、料理や焼き物や工芸、鍛治などに使われる。これで焼かれると独特の紋様が付き、それはその火の持ち主によりさまざま。普通の火とは異なるものであるため、普通の火に関しては制御ができるか人それぞれ。


 属性:風→自分のまわりに風を起こす。器用な人は大きなものでも浮かすなどできる。強風地帯では自身の射程範囲に限り風(魔法)により風(自然)を防ぐ防壁を作ったりする。応用して海辺の村ではこの魔法を生かして干物を作る。


◇魔法代償について

 魔法を魔力の限界を超えて使おうとすると肉体に出る影響のことを代償と呼びます。

 これはまだ魔法が深く解明されていなかったころ、大地の現象と魔法の属性が同一視されていた頃の名残で、魔法の使い過ぎで神の怒りに触れた=代償、と呼ばれていた という由来です。神様は別に怒っていません。

 地水火風属性ではそもそも代償は出にくいのですが、


 地属性→手足の末端が土のように硬化し感覚を喪失する。それでも魔法の使用を続けるとやがて全身が土状に硬化し崩れ落ち死亡する。


 水属性→手足の末端から体中の水分の制御を失っていく。それでも魔法の使用を続けると体中の水分(血液など)が正確に循環しなくなり死亡、もしくは口やその他穴から体中の水分を全て吐き出し死亡する。


 火属性→手足の末端から皮膚が焼けただれ黒く炭化していく。それでも魔法の使用を続けると全身が炭化し焼け死ぬ。


 風属性→手足の末端から魔力が流れ出し感覚が喪失されていくのとともに、息苦しさを覚えるようになる。それでも魔法の使用を続けると体中の空気の循環がうまく行かなくなり、死亡する。


 不死種ならこの死に方からでも(魂に存在する、再生をつかさどる器官が無事なら)蘇生の可能性はあるのですが、不死ではない種族は初期症状が出たくらいで止めておかないと永遠に後遺症となって残る可能性があります。

 また、初期症状に限り代償が現れてもゆっくり休養し魔力回復すればちゃんと治ります。この場合、体力回復よりも精神の回復に重きが置かれます。


◇回復魔法について

 回復魔法とされるものは、民が使える範囲にありません。

 今のカンナビではどの種族どの属性でも覚えれば使える薬草学や、現実世界にもあるさまざまな処置、医学をもとに高度に発達した医療魔道具による治療がメインになっています。

 しかし、水魔法による魔力水(回復力増大効果付き)、や地魔法による魔力土壌から生成した薬効を高めた薬草、風魔法では風を「送る」という概念を利用した生命力の段階的な譲渡(分散しやすいため少しずつ確実に送る必要がある)、または強化魔法により生命力を底上げしていわゆるリジェネ効果、など既存の魔法を使い回復できるようにした魔法は存在します。

 過去には波魔法というものが存在し、それが一種の回復魔法として扱われていました。しかし波魔法は種族固有の能力で、その種族がカンナビから消えてしまったため現在では失われています。(本編組の二人は波魔法使いですが、片方は回復転用が下手すぎて無理、片方は回復が上手くそこを見込まれていますが、よほどのことが無い限りは医療知識や薬草学の観点からをつかいがちです。また、既存の魔法を回復できる魔法にする研究もやっています)


◇魔術について

 魔術とは魔法とは似て非なるもので、大地にある自然そのものの地水火風に干渉する術です。こちらは限られた者しか使うことができません。

 本編組では天才肌故に感覚で使える者と研究の果てに体得した者がいます。

 カンナビの大地と自然は神そのものであるという常識や、環境に直接干渉するものなので単純にタブー感も強く、地域によっては禁止されている場合があります。


◆ちなみに

・現在では魔導具の類も発展しています。魔導具を使うことにより、魔力消費を抑えて射程範囲や威力の底上げができたり、魔法をより攻撃的な形にできます。魔導具の形はさまざまです。

・基本はひとりにつき一属性ですが、魔術を交えることで複数属性扱える天才もまれに居ます。

・魔力、属性を問わず、火種を作る、コップ一杯の水を出す、小石を作る、小物を浮かす くらいならば誰でもできます。

・また、魔力を体に纏わせることにより一時的に身体能力をあげることもできます(強化魔法と呼ばれます)


補足:水属性について 魔力水から熱湯を作るのは簡単にできますが、逆に凍らせることはできません。熱湯なら魔力水に多く魔力を送るという仕組みを加えてやればいいのですが、しかし凍らせるのは逆をしないといけないのです。魔力水が魔力を加えることによって加熱されるように、魔力水は魔力を奪うことによって凍ります。しかしカンナビ民の魔力の流れは来た道を逆行出来るようにはできてないため、無理にやるとなんらかの障害を起こします。魔力を流す道筋が壊れてしまったり、感覚器もしくは魂の破損につながったり。 運が悪いと水魔法の代償が現れる可能性もあります。

 なので水魔法の氷転換はされず、氷は氷属性と独立して存在しており、北の末裔の固有属性となっています。(※魔道具による魔力・魔力水の氷変換はされているため、冷蔵庫などに広く使われています)

神那弥大典

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