第十一迷宮
幸和/蒼昊大瀑布
抜けるような青空を高い崖が阻み、さらに白い布のような滝が広く落ちている瀑布地帯です。足場が悪く、冒険者たちは流木や平らな岩などを足場に中州や岩場を通ることになります。
またこの迷宮では、呼吸をするだけで身体に麻痺の効果があらわれてきます。
領主館付き冒険者の調査の結果、ある一定の時間までは効果が現れません。しかし、一度発症してしまうと、どうやら身長が高い者ほど効果も継続時間も長引き、逆に小柄な者ほど少しの効果があるだけで済む、とのことです。探索の際は小柄な種族が非常に有利になると思われます。
川の流れに沿って歩くとやがて大きな岩が流れを塞いでいるため、滝の上側も含め調査することを死神が試みましたが、物理的に高い所に行くことで体格関係なく麻痺効果が強くなるそうで、結果的に断念しました。
またこの迷宮の水は下流に行くほど清浄になり、清浄な水でしか育たない貴重な薬草も多く自生します。しかしそこまでの間によく似た猛毒の植物も多く自生し、猛毒を持つ水辺の生き物もまた多いです。加えて前述の麻痺特性により、しっかりルートを考えて探索しないと全身麻痺状態で川に転落、そのまま溺死ということもありえなくはありません。
【第二階層・蒼昊洞】
新たに発見された領域です。大瀑布のある滝の裏に道があり、その先に発見された大鍾乳洞です。
迷宮の麻痺効果は地上同様にありますが、流れる水は場所を問わず清浄そのものです。
さらに、ここの鍾乳石や自生している苔自体にも(それぞれ強度は異なるものの)麻痺効果があり、加工次第でより安価で効果の高い痛み止めや睡眠薬になるのではないか、と言われています。
0コメント